メンテナンスフリー「究極のPC」を設計すると・・・・・あれれれ!? - 前編

2018/03/01休日は読書三昧


 
10年前の話題作。やっと読むことができました。面白かった。
生物の体は、驚異的としか言いようがない程、巧みに出来ていることが解ります。
「なんじゃそれは・・・・(^^;
と溜息が出ます。
 
著者福岡伸一氏はひとことも述べていませんが、生物というのは間違いなく、
「誰かが意図的に設計し、誰かによって創られたものだ」
という思いをますます強くします。

いや、これは素人幸田の妄想ではありませんよ。極めて優秀な、最先端の学者達ほどそういう感想を持っている・・・・と聞きます。
 
本書には、生物の驚異的メカニズムの、ほんの一端しか書かれていません。しかしその一端ですら、あまりの巧みさに驚かされます。
 
その巧みなメカニズムが、どのように生じたのか。なぜそのようなメカニズムになっているのか。それが大いに気になるわけです。
進化論的自然発生で説明がつくのか。いや、誰かの意思があって、意図的にそうデザインされたのではないか。むしろそう考える方が自然なのではないか、と。・・・・
 
先日幸田の作業用PCが壊れました。
HDDがご臨終を迎えました。幸い中身は無事で、ドライブ換装でどうにか復旧できましたが、ホントに冷や汗モノでした。
 
つくづく感じたものです。自己修復可能な、PCを設計することはできないのか、と。・・・・
 
まず、データやソフトウェア。
データやソフトウェアは全て、HDDに「0」または「1」の情報を大量に書き込んで保持します。HDDはご存知の通り、0と1の羅列で成り立っています。
なぜ、0と1なのか。極めて構造がシンプルだということと、その分処理速度のメリットが生じるからです。
 
逆に言えばデメリットとして、何らかのトラブルによりデータが破損した場合の、修復の問題が存在します。構造がシンプル過ぎるため、軽度の修復なら可能ですが、ちょっと厄介なデータ破損が生じると途端にお手上げとなるわけです。
 
では、
「破損は当然にして生じるものだ。それを前提とし、どう破損してもきっちり修復できる、データの記録構造にしよう」
と考え、新型HDDを設計すると、どうなるでしょうか。
 
基本設計はおそらく、DNAと同じ構造になる筈なのです(!!)
つまり0と1の2要素羅列ではなく、ATGC塩基4パターンのように、4要素をずらりと並べます。
かつそれを相互補完可能なペア構成(DNAの二重螺旋のようなもの)にすると、どんなデータ破損にも耐えられる構造となります。
その上で、素材を無機物ではなく有機物に変更し自動修復機能を盛り込むと、福岡氏のおっしゃる「動的平衡」により完全修復が可能となるわけです。
 
さて、HDDのみならず、PC全てを同様に設計したらどうなるか。
自動修復機能によってメンテナンスフリーとなる、いわゆる「究極のPC」ですね。
 
そりゃまあ、素晴らしく便利になる筈ですよ。
幸田の本業はシステム屋さんなので、お客様のPCの保守も行います。トラブルがあれば即座に対処しますが、毎回大変です。
どのように破損しようと、自律的な自己修復機能によって勝手に正常な状態に戻ってくれるなら、これほど有難いことはありません。
 
で、
「HDDのみならず、PC全体を自動修復できるような、究極のPC(笑)を設計してみよう」
と考えると、どうなるでしょうか。
 

  • HDDのデータ保持のみならず、各パーツの設計や仕様情報も前述のような相互補完構造にしよう・・・・。
  • 素材は当然、無機物ではなく有機物だよな・・・・。
  • ということは、各種のタンパクをうまいこと循環させ、自己修復機能を実装することになるだろうなあ・・・・。
  • 各パーツ間の情報のやり取りは、電気信号だろうな。あ、これは現在のPCも同じか・・・・。
  • 究極の自己修復とは、自身の複製を作ることだな。寿命によって自身がダメになっても、直前に自身の分身、つまり子供を残せば、ほぼ永久にメンテナンスフリーとなるな・・・・。
  • 目を付けて周囲を監視し、足を付けて動けるようにすれば、咄嗟の危機回避も可能になるなあ・・・・。

 
・・・・などという具合に想像を巡らすと、結局のところ、今日私達が周囲でフツーに見かける「生物」になっちゃうんですよね(^^;
いわゆる「PCの将来像」を想像したつもりが、生物、いやもう一歩踏み込んだ表現に換えると「ヒト」というデザインが見えてくるわけですよ。
 
あれれれれ!?(笑)

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