「ひでじビール」永野時彦社長の講演(ひむか地域振興研究会) - 後編

2013/05/07ビジネス・起業

前編より続きます。

ご当地地ビール会社「ひでじビール」の永野社長は、
「思いついたことはすぐやれ。失敗してもいい」
とおっしゃっていました。この言葉は強く印象に残りました。

極めて重要な思想を、実に簡潔に述べていると感じます。そもそも日本の長年の経済的不振は、
「思いついたことをすぐ実行できない。失敗を極度に恐れる」
というのが原因だと幸田は思うのです。
 
思いついたアイデアを周囲に提案し、各部署の意見をすり合わせつつプランを練り、最終的にトップの決済を仰いでいるうちに、状況は刻一刻変化するわけです。
現代ビジネス社会、即実行に移さないと状況の変化に間に合いません。どんどん周回遅れにされてしまいます。
 
そうそう。PDCAという言葉があります。
PDCAは小さな螺旋を描きつつ目標に向けて突き進みます。小さな螺旋を描くためには、アイデアを即実行に移さなければ成り立ちません。
 
即実行してもいい、というお墨付きを得たスタッフは、自発的能動的に動きますからモチベーションも高いでしょう。
また失敗してもいい、と言われていますから、大胆に行動できます。そりゃもう、良い方向に進むに決まっています。
 
ただしよくよく考えると、これはトップの肝が据わっているから言えることでしょうね。
失敗してもいい、とはなかなか言えるものではありません。
 
でも、たくさん失敗するから成功するのです。成功したけりゃたくさん失敗すべきなのです。
証拠に、名だたる世界的大富豪は平均して3回、破産を経験しているんだとか(^^;
 
考えてみれば、現代の日本人は失敗に対して臆病過ぎます。
臆病な上に、日本社会は失敗した人間に対し冷淡過ぎます。運良く一発で軌道に乗せる以外、成功を掴む方法がないのです。自然、臆病にならざるを得ません。
 
しかしながら、それを乗り越える胆力こそが、日本再建の肝ではないでしょうか。ひでじビール永野社長のお話を拝聴しつつ、そう強く感じました。

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