【茂木健一郎×池田信夫】 日本の格差問題!非正規雇用から新しいイノベーション

YouTube、面白い動画がたくさんあって、いいですねえ。
 


池田信夫氏の意見は大変面白く拝聴すべき点も多いが、各論として突っ込みどころが多いのも確かです。
例えば労働人口が増えていく社会構造になんの問題指摘もしていませんが、それこそが日本経済、日本社会をダメにしている大きな要因の1つです。
 
つまり本来、定年を引き上げ、夫婦共働きにしてまで労働人口を増やす必要はありません。
労働力の過剰供給を産み、あらゆる産業を飽和状態にし、それがデフレスパイラルの要因になっています。
 
為政者にとっては、労働人口は増えた方が都合がいいんですよね。納税者が増加するわけですから。
また、労働人口増加に伴う雇用コストの低下は、財界の思惑とも一致します。
だからウーマンリブだとかワークシェアだとかのたまって世論を煽り、労働人口を増やしてきました。
 
しかし一般市民の富や幸、子供の教育といった観点からも、労働人口をどんどん増やす施策、一般市民を貧困に陥れ労働市場に飛びこまざるをえない状況を作っているのは、大きな間違いだと幸田は考えます。
そういった為政者側の思惑、施策が今日の派遣労働問題へと至るわけです。そういう根っこの部分を、まず論じるべきだと思うのです。
 
で、その派遣労働についてですが・・・・。
雇用の流動性を高めるべき、という池田氏の意見はもっともだと思います。
しかし派遣労働のウェイト増加は、そのままでは確実にスキルやナレッジの低下を招くんですよね。ですから池田氏の述べるような方向には進みません。
 
従来、労働者のスキル向上やナレッジの蓄積は、企業がそのコストを負担してきました。
正規雇用から派遣労働への切替は、その辺りのコストを軽減したいがためにやっているわけです。
 
ではそのコストを誰が負担するのか。池田氏は、
「派遣会社が、派遣労働者に専門のトレーニングを受けさせるんですから」
と述べていますが、大半の派遣会社はそんなことやりません(笑)
 
そのしわ寄せはどこに行っているのか。言うまでもありませんが、派遣労働者個人にです。
意識の高い派遣労働者個人だけが、日常の仕事の合間に一生懸命、身銭を切ってスキルアップに励んでいるのです。そうですよね!?
 
ところがここにも、1つ大きな落とし穴があります。
仮に派遣労働者個人がいかに頑張って新しいスキルを自力習得しようと、業務実績がなければなかなか企業は雇ってくれません。
業務経歴書に、
「◯◯のスキルを活かし、△△会社でこんな業務に従事しました」
と書けないと、なかなか契約してもらえないわけです。せっかくのスキルも宝の持ち腐れになってしまいます。
 
ですからなかなか目には見えませんが、スキル向上の効率低下は現実に起きていると思います。
またナレッジ蓄積に関しても、企業自身が相当に意識して対策をとらないとどんどん低下します。