銀行は「打ち出の小槌」を正しく使う義務がある

2013/01/23

先日 Twitter でケンカ同然の議論を見かけました(^^;
見物していて気付いたのですが、おそらく日本人の多くが、もの凄く大きな勘違いをしています。
 
問い:
近所の銀行が、多くの人からお金を預かり、合計4,000万円の預金を集めました。
この銀行は、一体いくら運用できるでしょうか。
 
4,000万円あるんだから、4,000万円?
いや銀行だって運転資金が必要だから、その半分くらいはプールしておいた方がいい!?(笑)

みなさん概ねそういう風に想像されていると思います。基本的に預金と同額、あるいは預金の範囲内で、顧客に貸し出すなどして運用する、と。
 
残念ながらハズレです。大ハズレです。
預金を4,000万円集めた近所の銀行は、ざっと10億円を運用することができます。
 
国内業務を専門とする近所の銀行(地方銀行)は、なんと、
「手元に4,000万円しかないのに、10億円持っているとみなされる」
という「打ち出の小槌」が与えられているのです。
 
打ち出の小槌が与えられていて、オイシい商売ができるから、ボーナスシーズンになると銀行員が家々を回り、あれだけ一生懸命頭を下げて預金を頼むわけです。
 
詳しい説明は省きます。この打ち出の小槌に興味を持たれた方は、「BIS規制」や「預金準備率」についてご自身で調べてみて下さい。
 
なぜ、銀行にこのようなオイシい特権が与えられているのでしょうか。
それは、「銀行は本来大きな社会的使命を負っているからだ」と言えます。
 
みなさんご存知の通り、銀行は金融で社会を支える役割を負っています。
どういうことかと言いますと、例えば銀行が企業へ融資する行為をイメージして下さい。
 
企業活動というのはそもそも、現状維持ではダメです。必ず、右肩上がりであることを宿命付けられています。
そのためには、常に果敢にチャレンジする必要があるのです。リスクを恐れずがんがんチャレンジして、たくさん失敗する。しかしそのうちの1つ2つが成功すればリカバーできる。
社会的には、たくさん失敗した後に得られる、その1つ2つの成功こそが、実は圧倒的に重要なのです。その貴重な成功がイノベーションを起こしたり、次のステージへのブレイクスルーに繋がるのです。
 
ですから本質的には、
「たくさん失敗することこそが、企業の役目」
とも言えます。
さらに付け加えると、営業マンが日々汗水たらして必死で歩き回り、コツコツと月1%ずつ売上を伸ばすような成長は、残念ながら相対的に価値が低いと言わざるを得ません。