鈴木敏文の「本当のようなウソを見抜く」(勝見 明著)

2013/03/10休日は読書三昧


 
現在の日本の苦境は、主に教育システムが作り出したものだ、と幸田は考えます。
まるで加工食品でも生産するかのように、1人1人の個性や才能を削ぎ落とし、均質でほぼ同一タイプの社会人ばかり生産します。
 
全員がまさにクイズの問題と解答を丸暗記するだけの訓練を受け、自ら状況を分析し解答を見つけ出す、作り出すというスキルを失っています。
その自ら導き出した解答を信じ、周囲の意見に流されず、信念をもって目標に向かい突き進む。そういう「強い日本人」がほぼ絶滅しました。

さらに、論理的思考力といった社会人として当たり前のスキルを、現在の教育システムでは養成しません。
ましてや議論するスキルであるとか、交渉スキルといったものはほぼ全く身に付きません。自らの個性や才能を有効活用する、といったスキルも磨いてくれません。
 
それらの、本来必須と思われるスキルがないまま、社会に放り出されます。
だから脆弱な日本社会ができあがりました。かつ、行き詰っています。幸田はそのように見ています。
 
掲題の本は、セブンイレブンを創り上げた鈴木敏文氏の手法を、分析し紹介してくれています。
この本を読むと、幸田はますます、前述の見方を確信します。
 
鈴木敏文氏がまさに、
「全て自ら分析し、解を求める」
というタイプで、
「周囲の意見に流されない。周囲と逆のことを実行する」
といった、常識に捉われず自由な発想ができ、かつそれを信じてプランを遂行できる、強い人のようです。
 
全ては、
「相手(お客さん)の立場で考える」
という理念、スタンスから始まります。そして極めて自由に発想し、実現させます。
 
大規模スーパー全盛の時期、逆にコンビニという小店舗戦略を掲げ、成功します。
本部で営業戦略を考え、それを一律各店舗に提供するのではなく、なんと各店舗のアルバイトに戦略立案を任せます。
不景気&安売り戦略全盛期に、逆に「高いアイス」「高いおにぎり」を売ります。
夏におでんを売ります(笑)

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