原発問題の行く末を占う - その2

2013/01/23原発・放射能問題

つまり、ガンを発症して死亡するというのは最後の最後、いわゆる最悪のケースですよね。
それよりまだ手前の、
「ガンを発症するには至らないが、重度の健康被害が生じて苦しんでいる人」
が相当数生じます。
具体的にデータを見たわけではありませんが、死亡数の数十倍規模になるだろうと想像するわけです。
 
「ガンで死ななかった。だから健康被害はなかった」
そういう話で済むと思いますか?
「体中がキツい。体がだるい、動かない。まともな日常生活をおくれない。当然仕事もできない。経済的に破綻する」
といったレベルのケースも、当たり前ですが全て健康被害に含めて評価すべきですよね。
被害者当人にとっては非常に深刻です。NHKのチェルノブイリドキュメンタリー番組などで、そういった人々がとりあげられています。到底無視できません。
 
要するに、
放射性物質の影響を、ガン発症率やガン死亡率だけで議論するのは、矮小化しすぎではないか。死にさえしなけりゃ安全なのか。もっと広く健康被害を論じるべき
と私は思うのです。
そしてこの健康被害問題に対しては、基本的に「打つ手なし」なのです。
 
前述の通り、東京電力や政府の認識の甘さから、国民の健康を守るという対応がほとんど為されていません。
結果、
「死には至らないものの、健康を害し一生まともな生活をおくれない」
という不幸な人々が大量に生じ、日本社会、日本経済が大きく沈降することを危惧しています。

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