自らの存在価値らしきものを悟った気がする - 後編

日本再建委員会

前編からの続きです。
 
橋本左内達のような思想家がいて、彼らに感化された指導者達がいて、それらが全国を遊説して回り各地の若手の尻に火を付ける。
結局、ペリー来航から日本全国に火が付いて大いに燃え出すまでに、かなりのタイムラグがあったということです。幸田はうっかりそこに気付いていませんでしたが・・・・(笑)

当時はマスメディアもなく、勿論ネットもなく、情報伝達に時間がかかるのは当たり前です。ですからそりゃもう、タイムラグも生じます。
 
しかし、社会の変革に時間がかかる原因というのは、それだけでしょうか。
 
長年周囲の人々を見ていて、最近つくづく感じることがあります。
「目の前に広がる社会の、すぐ背面に危機的状況があるのに、気づかない人が非常に多いらしい」
ということです。
 
それから、
「気付いてはいるが、あくまで他人事として捉え、関わりあう気がさらさらない」
という人も、これまた極めて多いようです。
 
それら2種類のタイプの人々が、どうやらこの社会の圧倒的多数を占めているんだな、と。
これは情報媒体の発達云々とは関係ない、本質的に全く別の要因なんだな、と。・・・・
 
そう考えると、いつの時代になっても思想家啓蒙家がいてスニーザー(情報拡散者)がいて、多くの人々の尻に火を付けて回る役回りの人がいて、リーダーがいてそれに従う人々がいて・・・・といった様々なキャストが必要で、かつそれぞれがうまく働かないと世の中は進歩しないのかもしれません。
 
少なくとも、情報媒体が高度に発達し人々も多少なりとも利口になっただけでは、「自然に改善や適正化が進む社会」というのは存在し得ないようです。
 
ちゃんとしかるべきキャストが多数登場して、それぞれの役割を果たし、かつ相互にうまく絡み合ってシステマティックに動き始めた時、新しい時代に向かって前進し出すのでしょうね。
 
日本は既に20年位上前から危機的状況にあり、もはや崖から転落し始めています。
ことあるごとに、幸田はそれを訴え続けてきました。警鐘を鳴らしてきました。そして無力感に苛まれてきました。
 
しかし今、ようやく悟ることがあります。いかに社会情勢が悪化しようと、まだ社会が新しい時代に向かって前進し始める準備ができていない、と。
つまりこれから、多数のキャストが登場するのでしょう。そして幸田もその役どころの1つを担う可能性だって、あるのではないか、と。
 
それこそが実は、不肖幸田に賦された天命ではないか、とおこがましくも考えるようになった今日この頃です。当ブログのテーマもまた1つ、より明確になりました。

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