クラシックカー・フェスティバルにて

2015/05/04ビジネス・起業,宮崎みやこんじょ

30年後に同じイベントを開催した時、現在生産されている車が一体、何台並ぶでしょうか。
非常に心もとないですね。
いやそれ以前に多くの人が車への関心を失い、イベント自体が開催できないかもしれません。
 
私のようなアラフォー世代は、子供の頃にこういった楽しい車を見て育っています。車への憧れをもって、大人になりました。
 
ところがもう少し若い世代は、車が輝きを失って久しい時代に育っています。車に対して関心を持たないまま大人になっています。
そういう世代が、はたして楽しい車、オモシロい車を開発できるでしょうか。
 
いやいや車に限らず、日本経済はすべからくあらゆるジャンルにおいて、同様の危機に瀕しているような気がしてなりません。
 
そしてもう1つ気になったこと。
 
これらの「楽しい車」の開発生産にゴーサインを出した人というのは、主に戦前に生まれ育った人達ではないか、ということです。
逆算すると、そういう計算になりますよね。
 
言い換えると、戦後教育を受けて大人になった世代と交代した辺りが、ひとつの大きな転機になったのではないか、と車を眺めつつ気になったわけです。
これもまた車だけの話ではなく、あらゆるジャンルにおいて言えることではないでしょうか。
 
時期的にはプラザ合意やバブル経済、そしてその崩壊など大きな社会の変化も絡みます。
ですからそれらの陰に隠れてしまっているようですが、実はこの、戦前戦後の世代交代という要因が極めて重要な意味を持つのではないか、と幸田は考えます。
 
かつて、
「モノづくり日本」
という戦略で成功した時代がありました。
 
新興国の台頭により、モノづくり戦略だけでは成り立たない時代が到来しました。
戦略的に成り立たないだけでなく、実は現在の日本は、モノを作る土壌すら失いかけているのではないか、と危機感をおぼえます。