中国情勢あれこれ - 外交もビジネスも交渉力がモノを言う
やられ放題の中国情勢。
日本政府が中国に対し、何らかの声明や抗議を行った、というニュースを見かけません。
あるいは諸外国に対しおおやけに、中国を非難する声明を発した、というニュースを見かけません。
野田首相が国内向けに、「抗議していきたい。強く求めていきたい」というだけです。
政府としてやるべきことをやっていない、と言わざるを得ません。
中国政府の主張に対する、反論の余地はいくらでもあるはずです。
それから、外交上有効なカードもたくさんあるはずです。例えばODAなど各種の経済支援を打ち切る、と示唆するだけでも大きな効果があるはずです。
ところが何ら手を打ちません。これにはただただ、呆れます。やられ放題なのは当たり前です。
これはビジネスにも通じます。以前書きましたが、要するに交渉力なのです。
日本人はずっと、欠陥だらけの教育システムのせいで、交渉力という極めて重要なスキルを身に付けていません。
だから外交においてもビジネスにおいても、交渉ができないのです。
相互の事情について情報を収集、分析し、持てるカードを効果的にきる、というスキルがありません。
お互い win-win の結果に着地できる場所を見い出し、コミュニケーションを重ねるというスキルがありません。
そして先ほど書いたように、胆力を失っているというのも交渉ができない大きな要因でしょうね。
交渉が決裂し悪しき事態に陥るのを恐れるあまり、冷静で論理的な思考を忘れ、譲歩に譲歩を重ねる。これは明らかに、胆力不足のせいでしょう。
つまり、今日の経済的苦境も外交的な失態も、全て根っこは同じだと幸田は考えます。
かつどちらも、「幸と富を減少させる社会」に至らしめた原因だと考えます。
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