バスタブが狭いぞ! トイレの便座が小さいぞ!

ビジネス・起業,日本人白痴化、ここに極まれり

先日、こんな記事を書いた。
今もまさにデスクトップPCでWindows10を扱いつつ、メニューバーの小さい文字にイラついている(^^; 23.5インチモニターなのに、それでも表示が小さ過ぎる(怒)
 
その話題に少々絡むのだが、また別視点で自説展開をば。……
 
ガキの頃、たまに田舎の祖父宅にお邪魔した。
おそらく昭和30年代に建てた筈の家だが、薪を燃やして沸かす風呂だった。
昭和50年代前半、今度は幸田の親父が家を建てた。灯油ボイラーによる給湯方式である。

給湯方式はまあどうでもよい。問題はバスタブのサイズである。20年ばかし隔たりがあるにもかかわらず、何故か祖父の家のバスタブと、サイズが一緒だった。
 
平成に入り、幸田も大学生になり社会人になり、何度が引っ越しを経験し様々な賃貸物件を経験した。
で気付くわけだが、相変わらず、バスタブのタテは全然伸びない。ボリュームゾーンの縦サイズは昭和30年代から変化していないのではないか!?
日本人男性の平均身長は、昭和30年頃からすればかなり伸びてる筈だが……。いや不思議不思議。
 
中にはむしろ、タテの短いバスタブもある。70cm×70cmくらいのムチャムチャ狭いバスタブとか。まあその分、深さは多少あるのだが、それでも狭い。
日本人男性は、誰も文句を言わないのか!?
 
サイズが何十年も変化しない……と言えば、洋式トイレのサイズ。
以前からあの、便座のタテのサイズが大いに不満だった。おまけに最近は、そこにシャワートイレ便座が加わり、余計小さくなっている。
幸田はその、色々とほら……つまりそのぉ……あまり大きな声では言えませんがご立派なサイズなので(謎笑)、毎回細心の注意を払わざるを得ず非常に不満がある。
 
先日初めて便座が割れるという経験をし、その際洋式トイレについて調べて、驚いた。
つまり80年代、高度経済成長期の団地サイズ和式トイレを、ことごとく洋式トイレに改装するというニーズが発生したらしい。で、それに合わせて従来より3cmばかし小さい規格が登場したのだとか。
そこまでは、いい。
 
なぜ、その小さい規格が、いまだスタンダードなのか!?(怒)
その後シャワートイレ便座なんかも登場し、もっとサイズを大きくすべしというニーズがあった筈なのに、なぜいまだ小さいままなのか!?
団地改装と関係ない、その後の新築物件は、なぜもっと大きめのサイズを採用しなかったのか。
 
そういうところが、おそらく日本経済を長らく低迷させているのだろうと感じる。
 
勿論、製品の規格統一の重要性は、幸田もよく知っている。バスタブにせよトイレの便座にせよ、様々なサイズの規格があり、業界で概ね統一されている。
しかしそれは、新たなニーズが発生した時点で、果敢に更新を目指すべきではないか。
 
例えばPC。
それこそ幸田は昭和50年代末からPCを扱っており、40年近くその進化に付き合ってきた。
何度も様々な統一規格が登場した。しかしそれは、何度も大胆に破棄され、そして技術進歩に応じた新しい統一規格が果敢に打ち立てられた。
モニター信号(デジタル/アナログRGB, D-Sub, DVI, HDMI, DisplayPort)しかり、HDD規格(ISA, IDE, ATA)しかり、シリアルケーブル(RSR232C, USB)しかり……である。
 
つまり、産業の成長には統一規格が不可欠である。それがあるからこそ、製品のコストダウンや普及が進む。
しかしその統一規格が足かせとなり、次のブレイクスルーを阻害するのである。
 
なので、新たな技術の進歩が新たなニーズを喚起出来ると読めば、さっさと新たな規格を打ち立て、その統一に向けてライバル企業とケンカすべきなのだ。
PCのように短期間で急成長した産業においては、それが著しい。
 
逆に言えば、バブル崩壊後の日本はそこがダメだと感じる。
商機を積極的に探るだとか、既存の規格その他に捉われないだとか、ライバル企業とのケンカも辞さないだとか、そういうバイタリティを失ってしまっているように見える。
バスタブサイズを侮るなかれ。トイレ便座のサイズを侮るなかれ。
 
そうそう、幸田はマイノリティである。
……とは言っても、左利きというだけの話だが(笑)
 
世に1割存在する、左利き。マイノリティと呼ぶのもどうかと思う位には存在感のある、なんちゃってマイノリティである。
ここ20年ばかし社会を眺めていて、不思議に思うのが「左利きガン無視の傾向」である。それが確実に存在する。
 
つまり近年の商品開発は、右利きの人が使い易いように改良する一方で、改良の結果、1割も存在する左利きの人が困るだろう……とは考えないらしい。
利便性を追求し、右利き専用商品にしてしまっているのである。
そのため、左利きの人が使い辛くなる。それならばちゃんと左利き専用商品も発売してくれれば良いのだが、それは無い。
 
まあ、幸田のようなベテランサウスポーは(笑)、大抵の右利き向け製品を卒なく使いこなせるよう、日頃から訓練を積んでいる。
だから例えば、ファミレスのスープバーのおたまが右利き専用であっても、ちょっとイラっとはしつつも無難に使える。
 
だが、どうにもならない物も、たまにある。
近場だと、幸田がほとんど毎日行くスーパーの、袋詰めスペースにあるセロファンテープのハンドカッター。
毎回イライラさせられるのだが、左利き人間が使用することを全く考慮していない設計である。テープを取りにくいことこの上ない。またテーブルへの固定位置も、右利きにのみ配慮し若干右寄り。
 
先日などとうとうブチ切れて雑に扱ったら、テープのホルダー部分が外れてしまった。それを取り付け直すのに、余計手間がかかってイライラさせられた。
左利き人間はそういう事が多々あるため、右利きの人達より寿命が短いらしい。
 
というわけで、日本経済の復興はまず、身の回りの不満解消から着手してはどうだろうか。
そこにかなりの数の、商機が潜んでいると想像する。各種サイズの見直しだとか、マイノリティへの配慮だとか、それだけでも随分と大きなビジネスとなりそうなのだが。……