「安売り」価格競争の功罪 - その1

2013/01/23ビジネス・起業,政治・経済

誰がなんと言おうとも、デフレです。
どこを見渡しても安売りばかり。ここ最近の安売りネタには、目を見張るものがあります。
 
そのカラクリを明かす記事やテレビ番組を時折見かけますが、考えさせられます。
価格が下落し続けるのを、素直に喜んでいて良いのでしょうか。
泥沼の消耗戦が、もはや限界寸前にまできていると感じるのは、私だけでしょうか。

安売りを可能とする要因は、大きく以下の3つだと思います。

  1. 技術の進歩による継続的なコストダウン
  2. 生産性向上や経費削減によるコストダウン
  3. 仕入先を工夫し安売り実現

1. は喜んで良さそうです。
ただ、進歩に加速がかかっています。そのため製品やビジネスモデルのライフサイクルがどんどん短くなり、よりビジネスが難しくなってきます。「やっと軌道に乗ったと思ったら、すぐに終わりが来た」という状況に見舞われるわけです。
 
2. も喜べません。10年以上消耗戦が続き、どこを見渡しても既に限界を迎えていると思うのです。
 
3. も同様です。
メーカーが倒産したり、生産計画に失敗しだぶついた在庫を、ブローカーが大きく叩いて買い取り、販売店に卸す。
ブローカーや販売店にとってはうまいビジネスですが、単にメーカーからブローカーや販売店へ、利益が移転しているだけです。
 
結局、純粋にアイデアや工夫で、画期的理想的な安売りを実現する余地は、極めて少なくなってきていると思います。
 
単に、商品やサービスの供給側の、長期に渡る消耗戦が続いているのです。