点在する証拠や根拠を1つ1つ追いかけ積み上げれば、本当に真相や真実に迫れるのか!?

誰もが真相、真実を知りたいと考えます。
真相、真実が全て明らかであれば良いのですが、そうでない事が多々あります。
真相、真実にちゃんとたどり着く事が、多くの人々の目標です。
あるいは真相、真実にいち早く、より迫れた人が勝ちです。
いかしにて真相、真実にたどり着くか。或いはそこにより近づくか……という努力を要します。
「そのためには、1つ1つ確実な証拠や根拠を積み上げる事が大切だ。それこそが一番の、いや唯一無二の手法だ」
と考えている人が大勢を占めています。
今日「科学的」とされる考え方もまさにそれです。
ですが、それが本当に正しいのでしょうか。唯一無二の手法なのでしょうか。
真相、真実がゴールだとして、そこに無事たどり着けるように、都合よく証拠・根拠が転がっていますか?
いえいえ。実際は脈絡なくあちこちに点在しているケースの方が多いでしょう。
それなのに、一段一段はしごを上るように、真相、真実に向かって前進出来るのでしょうか。
現実においては、点在するエビデンス(証拠や根拠)を1つ1つ追いかけ検証したところで、確実に真相、真実に向かって前進出来るとは限りません。
あまりにもエビデンスがバラバラに点在していて、方向性さえも掴めない事など珍しくありません。
或いは真相、真実の周囲にエビデンスが見当たらず、そのずっと手前で手がかりが途絶えている事も珍しくありません。
一段一段はしごを上るようにエビデンスを踏み、真相、真実に向かう。――
そんな手法だけでは、真相や真実にたどり着くどころか、近づく事さえ無理があるんです。それが現実というものです。
よく、学者さんがトンチンカンな事を言っていると感じますが、これぞまさに、そういう事なのではないでしょうか。
エビデンスだけを一生懸命かき集めたって、それで真相、真実が判明するとは限らないんです。真相、真実がどちらの方向に存在するか……さえも判明しない事だって、極々当然あり得るのです。
そこに気づかず、大威張りで見解を主張する。
ちゃんちゃら可笑しいですよ。
アナタの主張は、真相、真実に全然近づけていません。ど素人の考察の方が、余程真相や真実に近接している事だって、往々にしてあるんですよ(笑)
データをどう分析し、情報を構築するか……という手法を、改めて見直す必要があるんじゃないですか!?
例えば幸田は、考古学や古代史に興味があります。いわゆる超古代文明と言われるジャンルを含め、随分と本を読み漁っています。
それこそ考古学などは、エビデンスが極めて少ないんですね。
ヒトを含めた、生物の骨などは大半が土に還ります。化石として今日まで残るケースは極めてレアなのです。
遺物とてそうです。多くは土に還ります。石造建築物さえも、風化などにより原型を留めません。
それが当たり前なのです。
現代社会を見回して下さい。2千年3千年の時間が経過したとして、周囲の文物の一体何割が残存するでしょうか。
紙の文書やコンピューターの類いは、あっという間にその痕跡が消えるでしょう。鉄筋コンクリートの高層建築物でさえ、千年もたないと言われています。現代文明を象徴する文物は、後世に残らないのです。石の碑文さえ、風化して表面に刻まれた文字が消失します。
大半のエビデンスは消失するのです。わずかに残ったエビデンスだけを眺め、
「21世紀とはこんな時代だった」
と、現代の高度な文明の姿を詳らかにすることは、全くもって不可能なのです。
「21世紀にはまだ、文明と呼べるようなレベルに達していない、原始的な時代だった」
と言われても不思議ではありません。ですが21世紀に生きる我々からみれば、全く見当違いですよね。
同様に、我々21世紀人が2千年前3千年前のわずかな証拠・根拠をかき集めたところで、その真相、真実にどれだけ近づけるのか。……
ハナっから無理なのです。
それを、
「2千年前、3千年前の時代とは、こうだ!!」
と、エビデンスだけを積み上げ大威張りで主張する学者先生方。――
ちゃんちゃら可笑しいんです。情報分析の手法の見直しからやり直して下さい、と言う他ないでしょう。
これは、あらゆる真相追求においても同じ事が言えます。
エビデンスとは隠蔽される事も多い。隠蔽され制限されるだけでなく、意図的に書き換えられる事も多い。
制限と書き換え。いわゆる「情報操作」です。
それらを乗り越え、真相、真実にたどり着く。それが本当の「情報リテラシー」です。
情報の出どころさえ明確であれば、それはエビデンスと看做せるのか。そんなわけないですよね。
情報の出どころが不明ならば、それはバッサリ切り捨てて良いのか。そんなわけないですよね。
検証の末ファクトと判明した上で、それをどう解釈するか。それもまた重要です。
ファクトのみ積み上げた時、本当に真相、真実に向かって前進したと言えるのか。追求の方向性は本当に正しいのか。
真相、真実というゴールまでの距離が、あとどれだけあるのか。ゴールは100m先なのに、多数のエビデンスを積み上げてもまだ1mしか前進していないようであれば、まだ何も判明していないと言わざるを得ません。
難しいですね。
エビデンスさえ1つ1つ見極めれば、いずれ真相、真実にたどり着ける……という多くの方々の主張は、誤りです。
確かにエビデンスの見極めは重要です。ですがそれだけでは済まないのです。
高度情報化社会、と言われて既に久しいわけですが、我々は本当に難しい時代を生きています。
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