- なるほど。日本は「インチキ民主主義国」だったんだなあ。
- どこでダマされてるんやろか?
- なんかカラクリがある筈だけど、よく分からん。・・・・
日本の「インチキ民主制」を支えているカラクリは、複数あります。
まず1つ目は、
「選挙立候補時の供託金制度」
です。
例えば国政選挙の選挙区立候補者は、300万円というお金を用意し選挙管理委員会に預けなければならないのです。比例区立候補者ならば、供託金は600万円です。
ただでさえ、選挙活動には多額の資金を要します。
それに加えて、前述の供託金を必要とするのですから、これは大変なことです。私達フツーの一般市民にはなかなか出来ることではありません。
つまり、この供託金制度が存在するせいで、大半の人々は事実上立候補出来ないのです。
憲法が、
「日本人は特定の年齢に達したら、誰でも選挙に立候補できる」
と保障していながら、現実には大金を用意出来ない限り立候補なんて到底ムリなのです。一般市民の自由な立候補を、供託金制度が阻んでいるのです。
インチキ民主制のカラクリ、2つ目は、
「政党制」
です。
政党には企業献金が集まり、また国庫から政党助成金が入ります。つまり大金をかき集める力があります。
その政党の公認候補になれたら、例えば自民党の場合、数千万円という選挙資金を貰えると言われています。その豊富な軍資金と、党の地方組織の力を借りつつ選挙戦を戦うことが出来るのです。
ですから、この稿を執筆している2017年秋現在、解党した民進党議員が血眼になって、小池東京都知事の立ち上げた新党の公認を得ようとしているわけです。
小池都知事の新党には、どうやら膨大な額の軍資金が集まっているようです。
ちなみに選挙資金規制法というものがあり、選挙活動において使えるお金の上限額が決められています。しかしチェックのしようがないため、実際には無法状態になっているようです。
より豊富な軍資金を持つ候補者が、選挙戦を有利に戦えます。
また政党制は、民主主義を骨抜きにします。これは前節にて述べた通りです。
つまり立候補者の意思は勿論のこと、選出した有権者の意思に全く関係なく、党利党略に従い採決に望まざるを得ない、というスキームが存在します。それが「党議拘束」です。
各議員は、たとえ有権者との公約を反故にしてでも、採決の場において党の決定通りの票を投じなければならない。それを党議拘束と言います。
民主主義の原則に照らし合わせれば、各議員は本来、自分を選んでくれた有権者と交わした公約を死守しなければなりません。
それを反故にするならば、有権者は議員をリコール出来て然るべきです。
しかし後述するように、日本国憲法には数々の重大な欠陥があり、何と国会議員のリコール権が存在しないのです。
ですから各議員は、有権者に対する公約を平然と破ります。任期中、何度でも公約を破って所属政党の決定通りに票を投じます。
民主主義の原則をないがしろにしても、責任を取る必要がないのです。
インチキ民主制のカラクリ、3つ目は、
「企業献金を認めている」
という点です。
特に大企業は、大金を動かせます。彼らが政党に資金を提供することにより、日本の政治を牛耳ることが出来るわけです。
政府与党が財界の言いなりになっているのは、まさにそのせいです。政府与党は私達一般市民の意思をそっちのけにしてでも、スポンサーたる財界の言う通りにせざるを得ないわけです。
ちなみに、例えばアメリカでは、企業献金は禁止となっています。
本来はそうでなければ、民主主義を実現出来ないのです。
というわけで、如何でしょうか。
3つの大きなカラクリが、ちっとも民主主義でない「日本社会の現実」を生んでいます。
現実の状況と照らし合わせて、3つのカラクリの果たす役割をご理解頂きたいと思います。