ブロムシュテット+LGOのブルックナー交響曲第5番
ブルックナー 交響曲第5番
ヘルベルト・ブロムシュテット指揮+ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団
SACD
ファン待望の1枚です。
なにしろ御歳83のはずで、レコーディングを待っている側としては気が気じゃないわけですよ(^^;
ブルックナーの音楽というのは結構取っつきにくく、コアな音楽ファンでもアレルギー症状を示したりします。
とにかくセンスがダサい(笑) そして突然しゃちほこ張った、暴力的な(!?)轟音が鳴り響く。
私もつい5年位前までは、どうにも苦手でした。
ブロムシュテット盤、非常に良いです。
ヴァントの演奏のように、息苦しさを感じない。カラヤンの演奏のように、不必要に大見得を切らない。ヨッフム盤のように、絶好調やりたい放題(笑)というわけでもない。
充分な重量感を保ちつつも、軽快さも併せ持ち、鈍臭くないんです。
最強部は、花火が打ちあがるようにドンっと丸く大きく、温かみをもって弾けます。実に心地良い。
緻密で丁寧な演奏なのに、息苦しさを感じさせません。
そしてライブとは思えない、完成度の高さ。最後の最後にわずかな綻びがみられますが、この程度はご愛嬌。
流麗で、のびのびと、しかしきっちりと抑揚がきいています。
これぞブロムシュテット流。
敬虔なクリスチャンによる、ブルックナーへの深い理解、共感から生まれた、奇跡的な演奏と言えるのではないでしょうか。
つい、何度も聴きたくなって、棚から引っ張り出しています。
まさに、お勧めの1枚です。
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