【茂木健一郎×池田信夫】 日本の格差問題!非正規雇用から新しいイノベーション

政治・経済

以上の2点の問題が存在し、企業は競争力を低下させつつあります。
 
現実の経済情勢を見れば明らかですよね。
正規雇用→非正規(派遣)雇用に切り替えてコストダウンを図り、競争力を高めると思いきや、商品開発力やサービスのレベルを低下させ国際競争に負け続けていますよね。
 
それだけではありません。
意識の低い派遣労働者個人は、自らスキル向上を図らないため、労働力としての価値をどんどん失います。やがては「価値なし」として、定年よりずっと前に引退を余儀なくされます。
これは日進月歩のIT業界などで顕著に見られる現象です。せっかく身につけたスキルが3年4年で用を為さなくなり、IT技術者としての労働価値がゼロになって職を失います。
 
そういう人々が社会に溢れている、というのが実情です。
いや、そもそも意識云々以前に、個人がスキル向上コストを負担するというのは相当に無理があるわけですが・・・・。
 
というわけで池田氏の説は、現場の実情に疎い「学者の画餅」だと幸田は感じます。
 
スキル向上のコストを誰が負担するか。
派遣労働者個人のスキルをどう評価し、雇用契約に繋げるか。
スキルをどう商品開発力やサービス向上に活かすか。
どうやってナレッジを蓄積するか。ナレッジの損失、流出をどう防ぐか。
 
そういった、要所要所の対策を充分に施さない限り、今後も日本の企業力は低下し続けるでしょう。ましてやイノベーションなど期待できません。日本経済は低迷し続けます。

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Posted by 幸田 蒼之助