「国民主権」という「妄想」

現代日本のウソやイカサマを暴露する本(仮)

  • 日本は国民主権国家だ、国民様が一番エラいんだ、と教わったよ。
  • あれ? でも、な~んかさぁ、やっぱ一番エラいのは政府じゃね?
  • 明らかに、政府に支配されるよね。
  • いつも政治家のやりたい放題だしさぁ。
  • お金ないのに税金バンバン払わされるし。

 
 
昔のヨーロッパや中国には、皇帝がいました。それから王様がいました。
その下に貴族がいて、さらにその下に庶民がいました。

そういった「階級社会」が存在しました。皇帝や王様、貴族は支配階級。庶民は彼らの私有物、つまり被支配階級でした。
あちらの国々の歴史には、そういった「階級闘争」という側面があります。非支配階級は長年、支配階級と争い続け、とうとう彼らを倒し「国民主権」の国家社会を樹立しました。
 

  • 生まれながらにして基本的人権を有する「国民様」が一番エラい。
  • 国民様の諸権利や国益を守るべく、政府が存在する。
  • 主権を有するのは、あくまで国民様の側。
  • 政府はあくまで、(一番エラい)国民様に従属する。国民様の総意に基づき、政府は活動する。

 
それが国民主権国家だ、と学校で教わりました。
 
おや?
日本の場合明らかに、私達一般市民より政府の方がエラい感じですよね。
我が国ってホントに、国民主権の国なんでしょうか。・・・・
 
というわけで再度、憲法を見て下さい。
確かに憲法前文や第一条に「主権在民」(つまり国民主権)がうたわれています。前節「民主主義」の話とは異なり、ちゃんと憲法にその旨明記されています。
いや、しかしそれで安心しないで下さい。全文を注意深く読むと、びっくりすることに気付きます。
 

  • エラい筈の国民様には、極めて重い義務が、複数明記されている(国民の三大義務)
  • 逆に、エラくない筈の政府側(司法、立法、行政)には、何の義務も書かれていない。
  • つまり政府がいくら暴走しようと、法的には誰も責任を負う必要がない。
  • 国会議員や大臣のリコール権1つ、国民様には与えられていない(次回選挙まで野放し状態となる)

 
これがいかにおかしなことか、お解りでしょうか。
エラい筈の国民様は、重い三大義務が憲法に明記されているため、結果として政府にがっつりコントロールされてしまうのです。
 
国民様には「教育を受ける権利(という名の義務)」があり、学校に通って洗脳を受けます(^^;
「勤労の義務」を刷り込まれ、定年まで朝から晩まで馬車馬のように働くことを強いられます。
その上で貴重な労働対価を、「納税の義務」をタテに好き放題巻き上げられます。
 
これに異を唱えれば、様々な名目の「罪」と「罰」を負わせられますから、常に泣き寝入りです。エラい筈なのに、政府に全く勝ち目がありません。
 
一方で、エラくない筈の政府側はどうでしょうか。
ちなみに政府とは司法権、立法権、行政権を有する諸機関の集まりです。国会や裁判所、各省庁や警察署等を全部ひっくるめたものが「政府」です。
 
ひとたび選挙に当選しさえすれば、国会議員は民意を無視した法案や予算案を提出しても問題なし。民意に沿わない可決がなされても問題なし。エラい筈の国民様にはリコール権すら与えられていないので、彼らは次の選挙までやりたい放題です。
 
内閣も同様です。国連等、国際会議にて民意を無視した条約を結んできても、何らお咎めなし。憲法には、
「国民の総意を尊重しろ」
といった義務が明記されていないため、全くのやりたい放題です。私達国民様は、総理大臣や国務大臣をリコール出来ません。
 
また、
「政府が好き勝手やるなら、私達一般市民は税金を払わんぞ!!」
と主張することも出来ません。

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