経済政策の最優先事項は『経世済民 ― 一般市民の生命や営みを守ること』

2019新型コロナウイルス, 政治・経済

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「経済」とは何か。
「Economy」をはじめとする外来語の、訳語である。
 
まあ、Economyの原義はどうでもよい。少なくとも私達日本人のご先祖様達は、「Economy」などといった外来語を、(日本語含む)日本文化やそこから生じた社会思想に照らし合わせ、
「経世済民 ― 世をおさめ、民をすくふ……経済」
と定義した点が重要なのである。
 
つまり私達のご先祖様は、古く栄えある日本の社会思想に基づき、大陸の古典を紐解きつつ「経済」という訳語を定めた。Economyの原義をそのように分析、解釈し、その本質を「経世済民」と定義したのである。
これこそが、経済学を学んだり経済を考える上で最も重要な、「理念」である。

絶対に外してはいけない、柱である。
他国の「Economiy」はどうでもよい。少なくとも日本においてはそうである。
 
海外の経済学を学ぶ時や、海外経済事情を眺める際にも、その差異に留意すべきだろう。少なくともこの日本においては、近現代社会思想と照らし合わせ、
「一般市民の生命や営みを守るため、社会をどのようにコントロールするか」
に腐心する事が、為政者による「経済政策」なのである。
 
 
 

経済における「レイヤー」

それを踏まえた上で解説を進めると、経済には幾つかのレイヤー(階層)が存在する。
そのコアは、
「人々が健康的に生きていくために最低限必要な活動と、それに伴うヒト、カネ、モノ、情報の動き」
である。
 
その外側に次のレイヤー、
「人々が豊かに文化的に生きていくため、最低限必要な活動と、それに伴うヒト、カネ、モノ、情報の動き」
だろう。
 
さらにその外側に、
「人々の欲得に基づく活動と、それに伴うヒト、カネ、モノ、情報の動き」
というレイヤーが存在する。
 
言うまでもないが、一番大事なのはコアである。日本国憲法においても「生存権」として保障している、最も重要かつ不可欠、最優先の経済レイヤーだと言える。
そして次に大事なのは、その外側に位置する2番目のレイヤーである。日本国憲法も、
「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」
と定めているので、政府国家はそれを保障する義務を負っている。
 
つまり日本政府は、その経済政策において、経済のコアとなるレイヤーを最優先に据えなければならない。さらに第2レイヤーまでは、常に義務として認識しておかなければならない。
逆に言えば、コアや第2レイヤーをすっ飛ばしていきなり第3レイヤーのみに配慮するのは、(他国はどうであれ)日本政府の経済政策としては根本的に誤っているのである。
 
 
 

守るべきは「経済活動」ではない

以上、経済とは何か、経済政策とは何か、を本質的に解説した。
社会とは「ヒトの営みの集合」であり、ヒトあっての社会である。まず、ヒトの生存権が保障されてこその社会である。それをどう捉えるか、が「経済」であり、さらにそれをどうコントロールするか……が「政治」である。政治による経済政策である。
 
多くの人々の営みによって生じた、ヒト、カネ、モノ、情報の動きこそが経済である。その結果として生じた「経済活動」を守る事を主眼とする経済政策は、いわば対症療法であり悪手だと言わざるを得ない。
 
そう考えると例えば、昨今の政府自民党の新型コロナ対策がいかに馬鹿げているか、明白ではないか。 
生活破綻家庭が続出したり、自殺者が増えていたりするということは、政府の新型コロナ対策における経済政策が根本的に誤っている……と一目瞭然である。真っ先に対処すべきところを無視し、対症療法という悪手ばかりに走っているからである。
 
つまり最優先に為すべき事は、GoToキャンペーンなどではない。生活破綻家庭を守る事、自殺者をゼロにする事である。
 
パンデミックという非常事態において、前述の第2レイヤーを遵守する事は、後回しにしてもやむを得ないだろう。ただしコアに関しては最優先最重要課題として、死守しなければならない。
これこそが日本政府にとって、何よりも重視すべき「義務」である。
 
それを放置し、与党自民党及びその幹事長2Fの利権を守るべく旅行業界のためにGoToキャンペーンを行うなど、下策も下策だと言わざるを得ないだろう。
中共や経団連の顔色を窺い、パンデミックそっちのけで外国人入国を受け入れるなど、もはや売国的行為と断罪せざるを得ない。
 
2F及び首相閣僚、そしてそれを支える官僚共は、全員多摩川の河川敷に雁首揃えてハラを切るべきだろう。それが日本古来の責任のとり方である。
 
 
 

危機的状況下におけるビジネスリスク

幸田はビジネスコンサルとして、経営者の方々にも物申したい。
アナタ方はそもそもビジネスを興すにあたり、念入りにビジネスモデルを検討しなかったのか。
ビジネスモデルのライフだとか社会的価値だとか、リスク等を考慮しなかったのか。
 
前述の経済レイヤーにおける、コア部分にかかわるビジネスは、重要である代わり利が少ない。
逆に一番外側のレイヤーに位置するビジネスは、利こそ大きいもののリスクが高く、ライフも短い。今日のような社会的危機状況下では、ビジネスの社会的価値自体が大幅に下落するため、存続そのものが危うくなるのはハナっから判り切っている筈である。
 
そういった諸条件を検討、覚悟の上で、ビジネスを興したのではないのか。
例えば現在のような社会的危機が生じれば、それこそ旅行観光業などは真っ先に倒れる。そういったリスクを充分認識し覚悟した上で、ビジネスに着手したのではないのか。
 
現状において、多くのビジネスが苦境に立たされているのは、当然の話ではないのか。
それらの多くを平常時同様守ろうとするのは、日本政府の緊急経済政策として正しいのだろうか。
またそれらに従事する従業員も、非常時リスクを考慮の上、勤め先を選択すべきだったのではないだろうか。
 
 
 

天災ではなく「人災」

今、政府自民党がやるべき事は、「経済/経済活動」を守ることではない。
「人々が生きていくために最低限必要な活動」を守ることである。人々の生活を守ること、である。
その結果として「経済」が息を吹き返し始める。それこそが「政治/政策」の本質である。
 
ところが政治家も官僚も、経済的利権にばかり目を向け、政治における経済政策の何たるかをどこぞへ遺棄してしまっている。
現在のコロナ禍は、天災ではない。天災に起因する「人災」である。