分割相続&核家族化の愚かさを思い知るべし ー 古代日本の先進的社会思想に学ぶ
戦後日本、現代日本がいかに愚かで低レベルか。それが現在の新型コロナウィルス騒動で浮き彫りになりつつあります。
安倍政権及び政府だけの話ではありません。私達一般市民のレベルも、随分低下している事が判ります。
少し前にミュージシャンの西川貴教が、
「なぁなぁ、で結局のとこライブとかイベントはやっていいの?あかんの?どっち?やっても怒られて、やめても怒られる……。そろそろ政府でちゃんと決めて欲しい」
とtweetしていましたが、アホかと言いたい。んな事ぁ、自分達で決めるべきやろ……と(^^;
何でもかんでもお上の判断を仰ぐなんてのは、あまりにも自立心が無さ過ぎます。
世間が何と言おうが、彼が決断をすればファンはそれに従うんです。彼は結構アタマの良い男だと思っていたので、意外なtweetにちょっと驚きました。
先日安倍政権が、学校の休校を決断したり経済活動の縮小に言及した際、
「休業補償や企業支援はどうするのか。フリーランスの休業補償はどうなるのか」
などといった質問が噴出しました。
確かに今日では、お店や会社が数日営業出来なくなるだけで大打撃を蒙ります。
一般家庭も核家族&共働きが多く、小さい子供の面倒を見るために夫婦どちらか一方が仕事を休むだけで、途端に家計が危うくなります。
そういう極めて脆い、経済基盤の上に成り立っています。なので、政府から何らかの補償や支援を得たい、いや政府にその責任がある……と考えるのは自然かもしれません。
いやいやいや(苦笑)
本来は違うんですよ。
長い日本の歴史の中で、疫病等により何ヶ月も経済活動がストップしてしまうような事態は何度も発生しています。
ですがその度に、行政の補償を期待するとか、あり得ないんですよね。
確かに、一時的に被災者が行政や豪商の施しを受けたり、備蓄米の放出に助けられたことはあります。
しかしあくまで最小限です。ましてや、
「子供の面倒を見るために母親が休職せざるを得ないから、その収入減を補償してくれ」
なんてマヌケな話はありません。
企業ビジネスとは、本来もっと強靭でなければならないんです。
戦後の教育システムが作り上げてくれた、文句も言わず長時間低賃金でクソ真面目に働く労働者を酷使し、どうにか薄利を得るような、貧弱なビジネスモデルで商売を成り立たせているようではダメなんです。
そして何より、「家族」ももっと強靭でなければならないんです。家族こそが社会の基礎を成す最小構成単位であり、それが脆弱ならば社会全体が脆弱を余儀なくされます。
私達は学校で、
「元寇襲来のせいで鎌倉幕府が滅んだ」
と教わります。
あれは9割方、ウソです。
元寇から鎌倉幕府滅亡まで何年かかっていますか!? 数十年ですよ。皆さんは学校の授業を聞きつつ、
「ん!? ホンマに元寇のせいかいな?」
と思いませんでしたか?
少なくとも鎌倉幕府滅亡の、直接原因ではありません。最大の原因は、
「武家が分割相続制だったせいだ。武家支配のシステムが完成し成熟期を迎えると、分割相続のせいで個々の武家家族が次第に弱体化し困窮し始めた」
ということなのです。
つまり現在当たり前になっている「分割相続」システムは、過去に「ダメだ」というナレッジを得ているのです。
武家はその後、分割相続制を捨てます。そして徳川家康が、「世襲を核とする大家族制」を制度化するに至ります。
何故か。
戦国時代。――
長く続く戦乱の世が、
「さっさと世が収まって、平和な時代を目指したい」
という気運を高めました。その実現を担ったのが、皆さんも御存知徳川家康でした。
家康は戦乱の本質を、
「人々が私欲を好き勝手に追求し、競争や紛争に溢れているせいだ」
と見抜きました。そして、
「安定した平和な世の中を持続させる事」
を徳川幕府運営の肝とし、
「日本古来の社会思想に則り、競争や紛争を極力避けるべきだ」
と孫子の代にまで命じました。
その成果が、世襲制を核とする大家族制なのです。
今日では完全否定されてしまう世襲制ですが、実は、
「スキルのみならず、モラルや社会的信用まで継承する」
という大変な長所があります。
また世襲制だからこそ、社会から余計な競争や紛争を排除出来るのです。
今日「能力主義に基づく職業選択の自由」などと嘯きつつ、なんと幼児さえも競争を余儀なくされる有様をご覧下さい。
その挙げ句、インチキ能力主義が構築され、社会全体が腐敗しているんです。
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