国際石油資本と日本

国際社会と「日本人の矜持」

先日の記事で、以下のように書いた。
 


我々一般市民は子供の頃から、
「日本は資源に乏しい国」
と教わるが、全くの大ウソである。実は原油の埋蔵量も多いし、膨大な天然ガス(メタンハイドレート)もある。
にもかかわらず、自国資源の開発に一切手を付けていない。バカげた話である。

 
これはどういう事か。――
以下のサイトにて、丁度国際石油資本の解説が為されていたので、少し我が国の事を補足したい。

【越境3.0チャンネル】 2022/10/15
【エネルギー危機】激動! オイルメジャー100年間の歴史 “ロックフェラーからサウジアラムコまで”

https://www.youtube.com/watch?v=gEdJ-fidlWA
 

 
19世紀末、米国にジョン・ロックフェラーという人物が登場した。
彼が様々な石油製品等の特許を取得し、一気に石油需要を喚起した。と同時に石油利権の多くを獲得した。
これは同時に、米国の利権でもある。一時期、その規模は世界シェアの6~7割を占めたらしい。
 
前出の動画では触れられていないが、恐らく両者がつるみ、そして米ドルの基軸通貨体制が確立した。
即ち産油国は必ず、原油の取引を米ドルで決済するという取り決めを飲ませた。結果、世界中で必ず米ドル需要があり、どれだけ米国がドルを乱発しようと絶対に紙切れとならない。
 
よくあちこちで名を聞くロックフェラー財閥というのは、そういった仕組みを下支えし、石油利権を維持して稼いでいるのだ。
 
なかなか興味深い動画だと思う。
イランやベネズエラが、米国からあれだけ敵視される、本当の理由も透けて見える。
 
それはともかく、米国に破れ、半ば属国化した日本。――
日本もまた、米国&ロックフェラー体制に組み入れられ、かつその下支えを余儀なくされているのである。
 
だから我が国独自のエネルギー戦略というものが打ち立てられない。
国内にも彼らとつるんで、自らの利権を守ろうとする勢力が存在する。
そのせいで、日本近海には原油も豊富にあるし、メタンハイドレートも豊富にあるのに、独自資源開発が阻止されているのである。
 
この問題に詳しい、参議院議員の青山繁晴氏(元ジャーナリスト)が述べている。
「メタンハイドレートの調査をしようとすると、行政が妨害してくる」
と。
 
原油に関してもおそらく同じことだろう。
「あるわけねーべ(ワラ」
で済ませたい連中が、国内にも少なからず存在するのだ。
米国&ロックフェラー体制を下支えを厳命されているし、それによって私腹を肥やしている連中が頑張っているのである。
 
幸田は1971年生まれだが、その数年前から国際的な原油埋蔵調査会社が日本に拠点を開設し、調査を始めていたという。
つまりプロも、日本列島及びその近海に目をつけていたという証拠である。
 
何故なら日本から原油が出ない筈がないのだ。私達がガキの頃に学校で教わった「環太平洋山地帯」というのは、言い換えれば「太平洋オイルベルト」である。
現に、それこそ幸田の生まれた頃、
「尖閣周辺域には、世界第二位のイラク並みの1000億バレルを超す石油埋蔵量がある」
との調査結果が報道された。
 
それを、前述の利権絡みで長年放置するから、今日尖閣問題があれだけ拗れているのである。
 
尖閣原油埋蔵説は、日本政府が上手くもみ消した。
しかし現に、中国は本気で尖閣を獲りに来ているではないか。
これこそが、原油埋蔵が本当であると証明している。中国側調査でも、原油埋蔵が判明しているのである。
 
ちなみにメタンハイドレートについても、政府はもみ消そうとした。が、おそらく前述の青山氏らが騒いだおかげだろうか。もみ消し効果は半減した。
なので、
「メタンハイドレートの採掘は困難で、大きなリスクもある」
と嘯いている。ところが青山氏に言わせれば、リスクなし低コストで収集する技術はちゃんと在るらしい。
 
かつて日本は米国に戦敗した。
GHQが乗り込んできて、
「日本が二度と西洋諸国に歯向かわないよう、我々列強が日本のせいで失った東南アジア植民地諸国以下のレベルに、貶める」
という方針のもと、徹底的な日本破壊が為された。
 
その際、いくつかのくびきがかせられた。
そのうちの一つが、エネルギー政策は米国利権ロックフェラー利権に従わなければならない、というものだろう。
国内にもその片棒を担ぐ者がいて、結果、日本のエネルギー政策は依然、お粗末なままなのだ。
 
明治の政治家や官僚は、命懸けで自らの仕事を果たした。
彼らならば、戦後のそういった軛を命懸けで排除していただろう。
であれば、今頃原油など1滴たりとも輸入せず、天然ガスだって輸入していなかったに違いない。原発だって無かっただろう。
1980年代後半以降の半導体バッシングにも、屈しなかったに違いない。
 
つまり日本は今頃、小国ながら世界の覇権を握っていた可能性がある。
少なくとも今日のように、1人あたりのGDPランク27位まで低迷し、多くの国民が貧困に喘ぐ……なんて事はなかっただろう。
 
戦後に構築された「日本破壊スキーム」をどうにかしない限り、日本は良くならない。

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