明治維新以前の日本は「連邦国家」だった - 古代日本に「王」なんぞおらん

歴史ってすっげ~面白い

2019年。平成最後の年となりました。
 
天皇譲位の議論がなされる過程で、天皇という存在に対する認識が如何にデタラメか、痛感させられました。
国会議員はおろか有識者と呼ばれる人々まで、ことごとく天皇のなんたるかを知らない。色々と呆れ果てました。
 
 
 

神同様「私心を持たない」

【プレジデントオンライン】 2017/12/01
“「天皇の信仰」は神道なのか、仏教なのか”

https://president.jp/articles/-/23747


天皇に関する著作のある、学者先生でさえ、まあ呆れるほど間違いだらけなんですよね。

政治的な見解を述べることを封じられた天皇が、明確に退位の意思を示すことはできなかった。

違います。
 
天皇とは、簡単に説明するならば「神のコピー」です。
 
全宇宙を司る「神」は、当然にして忙しいであろうから、
「地球上においてが天皇が代々、神のコピーとして、神の役割を代行する」
というわけです。
これこそが天皇の存在意義でもあります。
 
神は、いわば公の存在ですから、当然「私心」はありません。
天皇は神のコピーですから、神同様「私心」を持っていない筈です。つまり私心を述べることを、厳しく戒められているのです。なにも政治的見解に限ったことではありません。
 
だから2016年の今上陛下のメッセージは、奥歯に物の挟まったような、何とも遠回しで意味不明な表現に終始していたのです。私的な意見をストレートに口に出来ないのです。
天皇の詔とは、大昔からそうです。近臣がそれを慮り、天皇に代わって第三者に伝えていました。
 
 
 

「祈り」ではなく「念」

祈ることこそが天皇の本来のあり方であり、いくら高齢になっても、それが果たせる限り退位する必要はないというのである。

このような、誤解をされている方々が圧倒的ではないか、と思います。そのように見受けられます。
これに対し、この島田裕巳という先生は、「祈り」という表現を明確に否定していません。
 
それどころか、「神道の信仰」なんて表現を用いています。
アホか。……
 
天皇のお仕事は、神道の信仰などではありません。
勿論、祈ることでもありません。
 
念じるのが仕事なのです。
 
「平和で豊かで幸せな世界となれ!!」
と、ひたすら念じるのです。
念の力で、平和で豊かで幸せな世界を現出させる。実現するまで命がけで念じ続ける。
 
「祈」と「念」は、似ているようで全く異なります。
「神様仏様、私めの不能とイボ痔を治して下さい。お願いします」
というのが「祈」です。神仏への依存、お願いです。
 
対する「念」とは、自らの精神力神通力にて、イメージする状況を創出するのです。
依存するのではなく、己が実力で創り上げる。
性質も、心身への負担も、両者はまるで異なるのです。
 
天皇の主たるお仕事とは、「念じる」という「神事」なのです。心身への負担が極めて重いのです。
単なる「信仰」「祈り」なんぞとはわけが違います。
だからこそ、高齢ともなると大変なのです。それを周囲の人々が察して差し上げるべきなのです。
 
しかし周囲が無知過ぎるため、頓珍漢な議論で溢れかえった。幸い今年4月の譲位が決定ましたが、それまでの今上陛下の御心中はいかがなものだったでしょうか。
 
 
 

天皇は「王」ではない

日本の歴史教育は実にバカげています。
驚くべきことに、この国がいつ、国家として誕生したのかを全く教えません。考えさせようとしません。
先進国で、そんな馬鹿な歴史教育を行っているところが、果たして存在するのでしょうか。
 
どのような国家だったのか、国家元首たる天皇とは如何なる存在だったのか、も教えません。
それどころか学者先生方がことごとく、ウソを教えます。
 
ひとつ、幸田はこの場にて極めて重要な認識を指摘致します。
天皇は「王」ではありません。
学者先生方の本にも、よく「王」と書かれていますが、あれは完全なる誤りです。
 
お隣の半島K国の人々が、よく天皇を「日王」と呼称しますが、あれに至っては完全なる侮蔑です。本来ならば学者先生方が真っ先に、
「天皇は『王』ではない。『帝』だ」
と反論しなければならないのです。しかしそれをやらない。
そんな学者は全員辞めちまえ。……
 
古事記を読んでみて下さい。
天皇を指して「王」とは書かれていません。地方豪族とて「王」とは書かれていません。
「王」とは皇子など、皇族を指しています。
 
つまり、これとて「王=king」ではありません。昔は「皇子/皇女」という呼称が存在しなかったため、便宜上彼らを「王」と表記しているに過ぎないのです。kingではなくprinceなのです。
 
 
 

明治以前の日本は「連邦国家」

繰り返します。日本には昔から「王=king」は存在しません。
存在するのは「天皇=帝(みかど)」なのです。
 
つまり日本という国家は、そもそも多数の国々から成る「連邦国家」だったのです。
その証拠に、日本は太古より明治維新まで、安房国や上総国といった「国」が多数存在します。
そして天皇の任命した国造や国司、大名が各国を統治しています。これもまた、当然ながら「王」ではありません。地方自治体の長官です。

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