一体どこが「千年に1度」ですか?
最近の報道を聞いていて、どうしても納得できないことがあります。
それは、今回の地震を「千年に1度の規模」と言っていることです。
どこが千年に1度ですか、と。
そりゃまあ、M9.0オーバーというのは、厳密に言えば千年に1度かもしれません。
が、日本の、特に太平洋側では、過去数え切れない位のM8.0オーバーに襲われているんです。
三陸沖だけでも、有史以後何度かM8.0オーバーを経験しています。当然10m超の津波なんて珍しくありません。明治三陸地震の津波にいたっては、38mなどという恐ろしい記録があります。
南海、東南海、東海地震も約100年毎に発生し、M8.0オーバーです。勿論こちらも、津波と言えばことごとく10m超です。地震発生の度に、沿海部は津波に洗い流されているんです。
ちょっと歴史をかじった人々や、地震を研究している人々からすれば、到底「千年に1度」なんて言えないはずなんですよね。
日本は昔から識字率が高く、またまめに日記を残す人が多かったため、地震に関する記録が全国各地に山ほと残っています。
ひとたび巨大地震が起きると、広範囲にわたり、集落がごっそり津波に流され消滅したという記録に溢れているんです。
アトランティス伝説よろしく、島が一夜にして海底に沈んでしまった、なんて記録もあるんです。
要するに、政府や自治体の防災対策関連や、東京電力の関係者が、
「千年に1度の、想定外の出来毎」
と免罪符のように言っているのが、納得できないのです。そりゃ違うでしょ、と。
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