学者先生方の「天皇」「皇室」への無理解許すまじ!!
皇室典範改正論議が賑やかです。
傍で見ていて、どうにも理解し難いことがあります。
なぜ、皇室及びその周囲の方々の意見が全く聞こえてこないのか。
皇室の話を、なぜ政府主導で決めようとしているのか。皇室こそが主体となって、決定すべきことではないか。
政府の集めた有識者は、本当に有識者なのか(笑) 自らの過去に明るい皇室関係者こそが、真の有識者ではないか。・・・・
有識者とされる連中の、頓珍漢な認識や発言に呆れます。
それもその筈。彼らも皇室について、大した知識、理解がないわけです。発言からそれが読み取れます。
幸田も一応、清和天皇の末裔(清和源氏・鎮西八郎源為朝の子孫)なので、全くの他人事とは思えません。この論議に少なからず、ヤキモキしています。
学者先生方が「天皇」を理解していない
そんな中、先日図書館で「天皇はなぜ万世一系なのか」(本郷和人著)という本を見つけました。
タイトルに反し、中身の大半は、
「昔の日本社会は、世襲(血統)と、能力ある人材を、どのようにバランスを取りつつ重用してきたか」
といった研究の解説に費やされています。
なんじゃこりゃ、と思いましたが、まあ幸田にとっては非常に関心のあるテーマですので、ありがたく読ませて頂きました。
しかし問題は、肝心のタイトルテーマの方です。
まあ酷い。一番根本的なところが理解出来ていない。もしくは解っていながら、すっとぼけているのでしょうか(^^;
天皇は王でも皇帝でもない!!
実は、常々疑問に思っていたことがあります。
お隣半島の人々が、天皇のことを「日王」「倭王」と呼称します。これは大変な侮蔑です。しかしそれに対し、我が国の学者が全く訂正、反論しません。
日本における「王」とは何か。例えば江戸時代であれば、諸大名が「王」に該当します。
天皇って、諸大名レベルですか? 違いますよね。
諸大名を統括する存在として、徳川将軍家があります。幕府という統治機関を持ち、日本社会を統治していました。いわば「皇帝」です。
その徳川将軍家に日本の統治権を委ねたのが、天皇です。
日本古来の価値観歴史観において、皇室とは、皇帝たる徳川将軍家の上位に位置する存在なのです。
「天皇」とは他国に存在しない日本独自の概念
侮蔑にあたる、と前述した意味をご理解頂けたでしょうか。
西洋や、お隣の大陸王朝における「皇帝」より、一格上の存在なのです。それを皇帝の下位に位置する、「王」呼ばわりしているのです。
これ程失礼なことがありますか!?
では、天皇とは何でしょうか。皇室とはどのような存在なのでしょうか。
実は、「天皇」に該当する概念は西洋や大陸王朝に存在しません。日本独自の概念です。
この世を創造し、日々この世を運営する「神」は、猛烈に忙しいわけです。この地上に対し、きめ細かな対応が行き届きません。
ですから天皇が代々、自らの身の内に神を招じ入れます。つまり「神のコピー」となります。
そして神の意思そのままに、幸せで豊かで平和なこの世を、念の力により「具現化」する、という使命を負っています。
儀式によってひたすら、
「平安なこの世の具現」
を念じ続けます。いわゆる「引き寄せ」です。
神のコピーですから、神同様「私心」を持ってはいけません。日本国を私物化することも許されません。
支配権や統治権は臣下に委ねます。自らはひたすら念じ続けることに専念し、時折、
「こうあることを願います」
と、「神の意思」を統治者に伝えるのみです。
実際、長い日本の歴史において、天皇ご自身が直接政治を執り行ったケースはほとんどありません。
親政を目指した後鳥羽上皇や後醍醐天皇は、ルールに反する「例外」に該当します。そして案の定といいますか、うまくいきませんでした。
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