結局どうなの? 「欧州金融危機」

2013/01/23政治・経済

欧州会議、1つのスケジュールを消化したようです。
関係者は前進を強調していますが、さすがにメディアの論調にも先行きの厳しさが滲んでいます。
 
方針があらかた定まったのは、以下の2点。
ギリシャの経済、財政を立て直すための支援として、どうしても債務の減額が必要ということ。
 
少し前まではギリシャ国債を保有する金融機関に対し、
「ギリシャの借金を21%まけてやってくれ」
と要請していたわけですが、夏以降の情勢悪化を考慮すると、
やっぱ21%じゃムリだわ。50~60%まけてやってくれ
要請する方針がまず、まとまったんですね。

 
とはいえ、金融機関からすれば、それはもう大変な損失ですから、この後すんなり承服するとは思えないわけです。
 
さらに、それらの多大な損失に備えて、
「金融機関が破綻しないよう、必要に応じて資本の増強をやるべし」
という方針が決まりました。
 
これまた大変です。まずは金融機関が自力で資本を積み増ししなさい、と。
難しいなら各国が公的資金を注入しなさい、と。財政事情の厳しい国にとっては大変な負担です。
それも難しいようであれば、最後の手段としてEFSF(欧州金融安定ファシリティー)が支援します、ということです。
 
これらの方針2点が、ワンセットでまとまりましたが、関係各所がそれですんなり納得するとは考え辛いわけですよ。
なにしろEU全体で、多大な損失が発生していて、それをみんなで如何に負担し合うか、という話なのです。揉めない筈がありません。

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Posted by 幸田 蒼之助