「目的」と「戦略」そして「戦術」

2013/01/28幸田流!! 「らでぃかる起業論」

ですから望ましい思考プロセスは、

  • まず「目的」を明確にする
  • それを形にするための「戦略」を描く
  • 戦略に基づいて個別具体的「戦術」を策定する

というわけです。これはおそらく、ビジネスのみならず全ての事柄に通じます
 
一番最初に、
「なぜ飲み屋を開くのか。どんなお店にしたいのか」
を明確にします。
 
それを実現するために、
「どんな客層をターゲットにして、何をウリにするか」
を描きます。
そして、
「インテリアはどんな感じで、女のコはどんなコを揃えて、料金システムはどう定め、酒はこんなものを並べ、お客さんにはどういう具合に営業をかける」
といった戦術を考えます。
 
そういったものがないと、お客さんにアナタのビジネスを選んでもらえません
 
昔は、とにかく何か営んでさえいれば「お客さんが自然と足を運んで来てくれた」「仕事が自然と舞い込んで来た」という時代がありました。
今はあらゆるジャンルにおいて飽和状態です。多くのライバルの中から、アナタのビジネスを選んで頂く必要があります。
ライバルと同じような商品を並べ、同じような価格を付ける。ライバルが値下げすれば、こちらも泣く泣く値下げして対抗する。いや値下げ以外に対抗手段がない、といったレベルの「戦略なきビジネス」であれば、遅かれ早かれ破綻します。
 
非常に解り易い話ですよね。
まずは「目的」を定めましょう。それを形にする「戦略」を描きましょう。それに基づいて「戦術」を策定しましょう。……
極めて自然な、上から順に下へと広がる思考の展開です。
 
にも関わらず、これが意外と難しいのです。
このBizPlantを立ち上げるにあたり、やはり目的や戦略についてディスカッションを行ったのですが、相当に聡明な尾津是成氏でさえ頭を抱え込みました(^^;
 
先日もある会社にて、こういった話を持ち出しました。
既に長く営業されており、2代目になって益々勢い盛んな会社でしたが、目的や戦略が曖昧と言わざるを得ませんでした。そういった思考をもてあまし気味でした(涙目)
 
そういえば幸田自身も、決して得意ではありません。目的を設定するなんて、極めて簡単そうですが、意外と悩みます。悩み抜きます。
日本人の特徴なのでしょうか。個別具体的戦術はいろいろと思いつくんですよね。こうすればいい、ああやればいい、と。あるいは「こういう戦術を実行したい」と。ところが大きな、抽象的な「目的」をイメージするのに手こずります。実に不思議です。
 
しかしながら、やはりこれは重要なことです。一番最初にやり遂げましょう。
 
先日とある勉強会において、株式会社日向中島社長の島原俊英氏の講演を拝聴しました。素晴らしい講演でした。
島原氏は会社を継ぐ際、やはりこの辺りの作業に苦心惨憺されたそうです。苦心して描いた物を従業員に提示したものの、誰も理解、共感してくれなかったそうです。
 
相当な時間を費やして、やっと従業員の方々がその重要性を受け入れてくれ、全員でのブラッシュアップを始めたことにより、会社が劇的な体質改善を果したのだとか。

PVアクセスランキング にほんブログ村